石巻の今 ときどき世界

地元新聞の元記者が石巻・東松島・女川の観光や食、漫画、猫、震災・防災などの地元情報を紹介します。ときどき世界のまち歩きも書いていきます。

焼きハゼ出汁とホヤ出汁のお雑煮

 明けましておめでとうございます。きょう1月4日は仕事始めの方が多いと思います。とは言え、まだ松の内です。宮城県石巻市のわが家のお雑煮を紹介します。

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まずは石巻市中心部の日和山にある鹿島御児神社に初詣。家内安全とこのブログの読者が増えることを祈願しました。恒例の破魔矢も購入

ことしはハゼ出汁のお雑煮

 いつもは鶏肉の出汁(だし)なのですが、ことしはハゼ出汁でした。ハゼ出汁のお雑煮は、仙台のお雑煮として有名です。出汁を取る焼きハゼを作って出荷する漁師が減少し、20年ほど前には石巻地方では数軒になってしまいました。その作業は初冬の風物詩で、私も三陸河北新報社が発行する地域紙「石巻かほく」の記者時代に取材したことがあります。

 暮れに妻が「お雑煮の出汁はハゼにするから。値段が半額になっていたので、買ってきた」と言うので、びっくりしました。焼き干しのハゼは1匹500円くらいします。5匹セットで売られていることが多く、1セット2500円ほどになります。通常価格ではちょっと手を出さない価格です。妻は「半額」ということで思わず手が出たようです。

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あれ、〇味期限が・・・。気にしません

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昆布と焼きハゼを水に浸して出汁をとりました(正解かどうかは分かりません)

 妻は鍋に水を入れ、昆布とハゼを2時間ほど浸して出汁を取っていました。鶏肉、大根の千切り、ゴボウ、糸こんにゃくなど入れる具だくさんのしょうゆ味のお雑煮です。焼いたもちを入れ、最後にセリとナルトを載せ、出来上がりです。なかなか上品な味に仕上がり、おいしくいただきました。長男が元日の夕方に帰省してきたので、翌2日も残ったハゼの出汁で2度目の雑煮でした。2日の朝は、あんこも餅も味わいました。

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ハゼ出汁のお雑煮。出汁を取った後のハゼを載せるのは写真映えのため。本来の形ではないようです

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あんこ餅 

 実は、ハゼ出汁のお雑煮を食べるのは、宮城県でも一部ともいわれています。食通と言われた仙台藩主伊達政宗のお雑煮はアワビやニシンを使っていたようです。(若葉ミキさんのブログ参照

ホヤ出汁のお雑煮はいかがですか

 宮城県には地域ごと、もっと言えば家庭ごとに異なったお雑煮があります。東日本大震災後、私は三陸河北新報社の事業部に異動し、石巻地域のお雑煮を食べ比べるイベント「浜のお雑煮伝承試食会」を企画しました。民俗研究家の結城登美雄さんや料理研究家、浜のお母さんたちの協力で、ハゼ、タコ、アナゴ、ホヤ、アワビという5種類の出汁を使ったお雑煮を作り、一般参加者を募って食べ比べしていただきました。

 初めて食べたホヤ出汁のお雑煮は、ホヤ好きの私にとっては、“味の宝石箱”(どこかで聞いたことがありますが)でした。

なぜ、お正月にお雑煮を食べるか知っていますか?

 ところで、「お雑煮の出汁はホヤだ」、「いやアワビだ」などと言っている皆さん、どうしてお正月にお雑煮を食べるか知っていますか? 知らない方へ、「ボーっと生きてんじゃねーよ!」とチコちゃんに叱られますよ。

 私が子どものころ、暮れに餅つきをしてのし餅と丸餅(鏡餅?)を作り、丸餅は家の中の神棚やかまど、敷地の一角にあった明神様などさまざまな神様に供えました。もちろん年越しのごちそうも、正月の料理も神棚にお供えしてから下げてきていただきました。のし餅は短冊に切って保存し、小正月(1月14日)ごろまで食べた記憶があります。鏡餅は、割って油で揚げておやつとして食べました。お餅は、田植えが終わった後などの祝い事の日にも食べていました。現代のように食材があふれているわけではなく、お餅はごちそうそのものでした。きっと、おめでたいときには神様に感謝してお餅を供え、そのおすそ分けをいただくという形の贅沢だったと思います。

 と言いながら、私も「ボーっと生きてるんじゃねーよ」とチコちゃんに叱られかもしれません。ということで私の個人的思い出はさておき、ネットで検索してみました。幾つもサイトはありますが、「日本文化いろは事典」というサイトにお雑煮の説明があったので、よかったら参考にしてみてくだい。なお、NHK風に言えば、「お雑煮については諸説あります」となりますかね。